|
●監督・脚本:神代辰巳 ●撮影:姫田真佐久
●音楽:世田のぼる ●美術:土屋伊豆夫
●出演:一条さゆり/伊佐山ひろ子/白川和子
粟津號/高橋明/小見山玉樹
小沢昭一/絵沢萠子
1972年日活作品
|
ローソク・ショーで一世を風靡した伝説のストリッパー一条さゆりの舞台をモチーフにストリッパーとヒモたちの生活を生命力豊かに描いた作品。
題名に「一条さゆり」の名前が冠されているものの、主人公は彼女の人気に嫉妬する伊佐山ひろ子演ずる若きストリッパー。
そしてそのヒモを演じるのが粟津號。
どちらも当時はほとんど無名の俳優である。
だがその無名性ゆえに本物のストリッパーとヒモかと思えるような存在感があって、強烈な印象を残した。
当時の日活ロマン・ポルノはまだほとんど世間的には認知されておらず、いかがわしい影がつきまとっていたのだが、この映画あたりから世間の見る目が少しずつ変化していったように思われる。
裸やセックスだけではない力強い表現がロマンポルノのなかにもあるのだということを、この作品の登場をきっかけに世間が気づき始めた。
そしてこの作品で才能を開花させた神代監督はこの後一挙に注目すべき監督のひとりとなっていくのである。 |
|