1956年アメリカ作品
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監督: ジョセフ・アンソニー 製作: ハル・B・ウォリス
原作/脚本: N・リチャード・ナッシュ
撮影: チャールズ・ラング・Jr 音楽: アレックス・ノース
出演: キャサリン・ヘプバーン/ バート・ランカスター
ウェンデル・コーリイ/ ロイド・ブリッジス
アール・ホリマン/ ウォーレス・フォード |
アメリカ中西部で農場を営むカリー家は日照り続きの天候で干魃に苦しんでいる。
またひとり娘のリジー(キャサリン・ヘプバーン)は結婚への夢をもちながらも婚期を逃し、自分への自信を失いかけている。
そんな彼女になんとかいい結婚相手を見つけてやろうと父親、兄、弟の男三人の家族はあの手この手で奔走するが、うまくいかない。
そんな彼らの前に100ドルで雨を降らせてみせるという旅の詐欺師スターバック(バート・ランカスター)が現れる。
だがいかにも山師的な彼の話をリジーは信用しない。
ところが父親はこの話がたとえ詐欺であったとしても、それに賭けてみると言い出し、彼を雇う。
こうして雨を降らせるための怪しげな儀式が始まるのだが・・・・・。
原作は1950年にブロードウエイで初演されたN・リチャード・ナッシュの戯曲。
それを彼自身が脚色し映画化した作品。
バート・ランカスターが鮮やかに熱弁をふるい相手を煙に巻いてしまう怪しげな詐欺師をエネルギッシュに演じている。
そして自分は不美人で一生結婚はできないと思いこんでいるリジーに、人は皆それぞれに違った美しさが備わっているものだと諭し、生きる勇気と希望を与えていく。
またリジーもその情熱的な語り口に鼓舞されて、本来の自分を取り戻していく。
その複雑に揺れる女心をキャサリン・ヘプバーンが見事に演じている。
見知らぬ人間の闖入によって家族にある変化が現れるというストーリーはこれまでにもたびたび描かれているものだが、ここではバート・ランカスター、キャサリン・ヘプバーンという2大俳優の熱演がさらにそのおもしろさを倍加させている。
果たして雨は降るのだろうか?
それは映画を見てのお楽しみだ。
( 2003/04/10 )
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