2002年アメリカ作品
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監督/製作: グレゴリー・ホブリット 原作: ジョン・カッツェンバック
製作: デヴィッド・フォスター/ デヴィッド・ラッド/ アーノルド・リフキン
製作総指揮: ウォルフガング・グラッテス 撮影:
アラー・キヴィロ
脚本: ビリー・レイ/ テリー・ジョージ 音楽: レイチェル・ポートマン
出演: ブルース・ウィリス/ コリン・ファレル/ マーセル・ユーレス
テレンス・ハワード/ コール・ハウザー/ ライナス・ローチ
ヴィセラス・レオン・シャノン |
第二次世界大戦終了間際のドイツ、ムースブルグ捕虜収容所。
そこへアメリカ軍中尉トミー・ハートが捕虜となって送られてくる。
収容所で捕虜を取り仕切っているのはマクナマラ大佐。
彼は親子3代続いて軍人という家系をもつ生粋の軍人である。
それは祖父、父親がともに政治家というトミー・ハートとは対照的な存在であった。
ある日収容所に捕虜として黒人兵士ふたりが新たに送られてくる。
マクナマラ大佐は同じ将校であるトミー・ハートに彼らの世話役を命じるが、黒人を差別する白人兵士たちとの共同生活は当然のことながらうまくいかない。
ギクシャクとした空気が流れるなか、黒人兵士のひとりが武器を隠し持っていた罪で、突然銃殺されてしまう。
それは黒人兵士を快く思わない誰かが、彼を陥れるために仕掛けた罠であった。
さらにそのことが引き金になったかのように引き続き殺人事件が起きる。
黒人差別の急先鋒だった白人兵士が殺されたのだ。
そしてその容疑者として黒人将校が逮捕され、収容所内で急ごしらえの軍事裁判が開かれることになる。
弁護人としてマクナマラ大佐に指名されたのは、ロースクール出身のトミー・ハート。
弁護士経験のない素人同然の彼が、予想に反して次第に事件の真相に迫っていく。
だがその裏にはある隠された計画が進行していた。
捕虜収容所ものと、裁判ものというふたつの要素を巧みに織り交ぜ、そこに人種差別、脱走といった味付けをしたストーリーは、謎解きと人間ドラマという両面から楽しめる。
『真実の行方』という裁判ものの佳作をものにしたグレゴリー・ホブリット監督らしいサスペンスあふれる作品である。
ブルース・ウィリスの貫禄に負けまいと頑張ったコリン・ファレルの初々しさが印象に残る。
( 2003/03/01)
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