ALL THE PRETTY HORSES
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すべての美しい馬
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2000年アメリカ作品
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監督・製作:ビリー・ボブ・ソーントン 原作:コーマック・マッカーシー
脚本:テッド・タリー 製作:ロバート・サレルノ
製作総指揮:ジョナサン・ゴードン 衣装:ダグ・ホール
撮影:バリー・マーコウィッツ 製作総指揮・編集:サリー・メンケ
音楽:ラリー・パクストン/マーティ・スチュアート/クリスティン・ウィルキンソン
出演:マット・デイモン/ヘンリー・トーマス/ペネロペ・クルス
ルーカス・ブラック/ルーベン・ブレイズ/ミリアム・コロン/ブルース・ダーン
ロバート・パトリック/エリザベス・イバーラ/サム・シェパード |
1949年のテキサス州サンアンジェロ。
祖父の牧場でカーボーイとして育てられた青年ジョン・ブレイディ・コールは祖父の死によって牧場を追われることになる。
牧場の相続人である母親が牧場経営には興味を示さず、石油会社に売り払ったためだ。
こうして祖父の牧場を去ることになったジョンは本物のカウボーイ生活を送るため親友とふたりでメキシコ目指して旅立っていく。
馬をこよなく愛する彼にとってメキシコは彼が憧れてやまないロマンと冒険に満ちた輝かしい人生を手に入れることができる土地のはずだった。
だがそんな彼を数々の厳しい試練が待ち受けていた。
大牧場主の娘アレハンドラとの禁じられた恋、行きずりの少年ジミーとの出会い、そしてジミーに関わったことで巻き込まれるトラブル、さらにはそれがもとで刑務所に投獄、そこで生死を分けるような過酷な体験を味わうことになる。
そんな試練のなかで傷つき打ちのめされながらも次第に本物の男へと成長していく姿が描かれる。それがこの映画のメインストリートである。
背景となる大自然の描写が雄大で美しい。
それは時には彼の行く手を暗示するかのように暗く不吉な表情を見せ、また時には彼を励ますかのように優しい表情を見せる。
刻々と変化していく自然の姿が詩的な映像で捉えられていく。
それがこの映画のもうひとつの柱である。
原作がコーマック・マッカーシーの同名のベストセラー小説。
それを「スリング・ブレイド」で脚本、監督、主演の才人ビリー・ボブ・ソーントンが監督、今回は出演はせず監督に専念している。
主役の青年ジョン・ブレイディ・コールを演じるのはマット・デイモン。
「グッド・ウィル・ハンティング」「レイン・メーカー」「ラウンダース」といった作品で演じ続けてきた役柄と同一線上にある一途な青年像を今回もまた見事に演じている。
2002/02/01
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