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●監督:斎藤武市 ●原作:小沢不二夫
●脚本:才賀明 ●撮影:横山実 ●音楽:小杉太一郎 ●出演:吉永小百合/浜田光夫/宇野重吉/高野由美/大坂志郎 奈良岡朋子/和田浩治/松尾嘉代/沢本忠雄/宮城千賀子 1963年日活作品
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BS放送で吉永小百合特集として4本の作品が放映された。
1963年から66年までの作品で、「波浮の港」「うず潮」「愛と死をみつめて」そして「愛と死の記録」の4本である。 この頃は小百合人気がもっとも過熱していた時期で、彼女が早稲田大学に入学したのもこの頃ではなかったか。 先般、広末涼子の早稲田大学入学が話題になったが、吉永小百合の早稲田大学入学はそれを上回る注目度であった。 当時人気女優が大学進学を目指すなどということは珍しく、入学前からかなりマスコミを騒がすことになった。 そんな騒動をものともせず彼女は無事入学を果たした。 いわゆる「サユリスト」という呼び名が定着し始めたのもこの頃ではなかったか。 当時高校生だった私は小百合ファンというわけではなく、そのためにこの4本のなかでは「愛と死をみつめて」1本だけをリアルタイムで見たにすぎない。 それは世間の過熱するブームに背を向けて、ちょっと様子を窺っていたということだったのかもしれない。 そんなわけで40年近く経って初めてこれらの作品を見ることになったのだが、この「波浮の港」はなかなかおもしろかった。 例によって浜田光夫とコンビを組んだ作品で、題名からもわかるように伊豆大島を舞台にした青春ものだ。 幼なじみの吉永と浜田はほんとうは好き合っているが、吉永の両親のやっている観光旅館の経営が不振で、そのために彼女は島の有力者である網元の息子と結婚することでなんとか旅館を盛り返したいと考えている。 浜田はそんな吉永の気持ちを翻意させようとモーレツなアタックを試みる。 だが彼女はそれをまったく受けつけない。 それどころか逆に彼のことを嫌っているような素振りさえ見せる。 そうしたふたりの恋の行方がお互いの両親の長年の隠された確執をからめながら描かれていく。 この頃の彼女の映画は全盛期ということもあって、おそらくつぎつぎと量産されたに違いないのだが、それにもかかわらずこれはけっして粗雑な作りではなく、丁寧に作られているのがよく分かる。 とくにふたりの両親を演じる宇野重吉、大坂志郎、奈良岡朋子といった役者たちの存在が際だってよく、若いふたりの演技もそれに支えられて実にはつらつとしている。 こうした構図は戦後再開された日活に自然発生的に生まれた伝統である。 既存のスターも名監督も存在せず、すべてゼロから出発せざるをえなかった日活はスター候補生となるニューフェイスを一般公募で集めてはスター俳優たちを急造していった。 そして彼らの脇を固めたのが芝居のベテランである新劇の俳優たちというわけである。 さらにスタッフも他社でくすぶっていた若手たちを集め、彼らの若く自由な発想とアンサンブルがうまくかみ合って作品に反映されている。 そうした清新な気分がこの頃の日活作品には流れている。 「ぼくは君を愛してるんだ。」「愛する人を傷つけることがどんなに悲しいか、ぼくは初めて知ったんだよ。」「まるで世界中で君とぼくのふたりっきりしかいないような気がするよ。」 そんな歯が浮くようにキザなセリフがなんとも心地いい。 物語のもつ作り物の力強さが満ちている。 2002/01/01
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●監督:斎藤武市 ●原作:林芙美子
●脚本:田中澄江/小山崎公明 ●美術:坂口武玄 ●撮影:岩佐一泉 ●音楽:小杉太一郎 ●出演:吉永小百合/浜田光夫/奈良岡朋子/東野英治郎/山内賢 二谷英明/田代みどり/沢村貞子/石山健二郎/嵯峨善兵 1964年日活作品
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●監督:斎藤武市 ●原作:大島みち子/河野実
●脚本:八木保太郎 ●美術:坂口武玄 ●撮影:萩原憲治 ●音楽:小杉太一郎 ●出演:吉永小百合/浜田光夫/笠智衆 北林谷栄/内藤武敏/滝沢修 1964年日活作品
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●監督:蔵原惟繕 ●脚本:大橋喜一/小林吉男
●美術:大鶴泰弘 ●撮影:姫田真佐久 ●音楽:黛敏郎 ●出演:吉永小百合/渡哲也/芦川いづみ/中尾彬 佐野浅夫/滝沢修/浜川智子 1966年日活作品
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