2001年4月NO.1
  
 
 
 Joe The King
4/1 グッバイ・ジョー

 
●監督・脚本:フランク・ウェイリー ●製作総指揮:ジャネット・グリロー    
●製作:リンゼイ・マークス/スコット・マコーリー/ロビン・オハラ  
●撮影:マイケル・マイヤーズ  
●音楽:アンソニー・グリマルディ/ロバート・ワーレイ    
●出演:ジョン・レグイザモ/ノア・フリース/ヴァル・キルマー/イーサン・ホーク  
   
1999年アメリカ作品 

 アメリカ版「ケス」かな? 
 イギリス映画「ケス」のほうは父親のいない欠損家庭の少年だったが、この映画では少年の両親はともに健在で、歳の近い兄も「ケス」の兄貴のようにどうしようもない男ではなく、むしろ弟である主人公の少年になにかと頼ってしまうといった気の弱い一面をもっている。 
 ただ父親が人生の落伍者で、かつては人並みの職業についていたこともあったのだろうが、今は少年たちの通う学校の用務員をしており、誰彼となく借金重ねているということもあって鼻つまみ者で、そんなことから教師たちからも軽んじられてしまうといった存在である。 
 そんな身の不運やままならぬ日常から常に酒浸りで、それが原因で家庭内では諍いが絶えない。 
 こうした環境を背景に少年がお定まりのように道を踏み外していかざるをえなかったプロセスが淡々と描かれる。 
 よくある話といってしまえばそれまでだが、手を抜かず丁寧に作られているのが伝わってきて好感が持てる。 
 父親役のヴァル・キルマーの人生をなかば諦めた疲れた表情がなかなかいい。 
 サンダンス映画祭出品作品だが日本では未公開。 
2001/04/05 

   
 
4/2 サトラレ

 
●監督:本広克行 ●原作:佐藤マコト  
●脚本:戸田山雅司 ●製作総指揮:萩原敏雄  
●製作:横山茂幹/阿部秀司/鈴木敏夫/高井英幸/小野清司  
●撮影:藤石修 ●編集:田口拓也   
●出演:安藤政信/鈴木京香/内山理名/松重豊/小野武彦  
 小木茂光/深浦加奈子/高松英郎/藤木悠/寺尾聰/八千草薫  
   
2000年日本作品 

 よくできた映画だ。 
 本広克行監督の前作「踊る大捜査線」が面白かったのである程度は期待をしていたのだが、それ以上であった。 
 原作は劇画だそうだが、残念ながら読んではいない。 
 情報によると原作もよくできた作品のようでストーリーの面白さはそのことによるものだろう。 
 ただこうした荒唐無稽なストーリーを違和感なく見せるというのはやはり演出のよさであろう。 

   
 
4/3 あの、夏の日

 
●監督・脚本・編集:大林宜彦 ●原作:山中恒  
●脚本:石森史郎 ●製作:芥川保志/大林恭子  
●撮影:坂本典隆 ●音楽:學草太郎/山下康介   
●出演:小林桂樹/厚木拓郎/菅井きん/勝野雅奈恵  
 入江若葉/嶋田久作/松田美由紀/佐野奈波/林泰文  
   
1999年日本作品 

 大林映画の代表作「転校生」「さびしんぼう」「はるか、ノスタルジィ」などの原作者である山中恒の小説を映画化したもので、「新・尾道3部作」の最後を飾る作品である。 
 祖父と孫との幸せで不思議な夏の日の出来事を例によって大林宣彦がファンタジックかつ叙情豊かに描いていて、とても楽しい。 
 このところ不調続きだった大林監督久々の会心作である。 
 やはり彼は尾道を舞台にすると俄然精彩を放つようだ。 
 「新・尾道3部作」のなかではこの作品がいちばんいい。 
 これで彼の代表作に新たな1本が加わったことになる。 
2001/04/05 

   
 
4/4 冬の河童

 
●監督・脚本・編集:風間志織 ●脚本:小川智子  
●製作:西村隆/西田宣善  
●撮影:鈴木昭彦 ●美術:木村威夫/竹内公一   
●出演:伊藤亜希子/趙方豪/和久田理人/田辺誠一/久野真紀子  
   
   
1994年日本作品 

 監督の風間志織は1984年の「ぴあフィルムフェスティバル」に入選して映画の世界に足を踏み入れた女性監督である。 
 そしてこの「冬の河童」が長編デビュー作になる。 
 川のほとりに建つ古い一軒家を舞台に若い男女の心が微妙に揺れ動く様子を女性監督らしい繊細なタッチで描いているのだが、その想いは個人的な色彩が濃く、まだまだプライベート・フィルムの域を出ていないという印象である。 
 ただこの作品でデビュー間もない田辺誠一の初々しい姿や、今はなき趙方豪の在りし日の姿を見ることができるという意味では貴重なフィルムと云えるかもしれない。 
 ’95年ロッテルダム国際映画祭新鋭監督賞受賞作品である。 
2001/04/11 

   
 American History X
4/5 アメリカン・ヒストリーX

 
●監督・撮影:トニー・ケイ ●脚本:デヴィッド・マッケンナ  
●製作総指揮:ビル・カラッロ ●製作:ジョン・モリッシー  
●音楽:アン・ダッドリー   
●出演:エドワード・ノートン/エドワード・ファーロング/ビヴァリー・ダンジェロ  
 フェアルーザ・バーク/エイヴリー・ブルックス/ステイシー・キーチ  
   
1998年アメリカ作品 


   
 
 
 
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