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●監督・脚本・原案:ヴァーノン・ジンマーマン
●製作総指揮:アーウィン・ヤブランス/シルヴィオ・タベット ●製作:ジョージ・ブラウンスタイン/ロン・ハマディ ●撮影:アレックス・フィリップス・Jr ●出演:デニス・クリストファー/リンダ・カーリッジ/ティム・トマーソン モーガン・ポール/ノーマン・バートン/グウィン・ギルフォード 1980年アメリカ作品
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「ブレイキング・アウェイ」という印象的な青春映画で主役の自転車好きの少年を演じていたデニス・クリストファーが映画フリークの孤独な青年を演じる犯罪映画ということで直感的に興味をひかれてビデオをレンタルしたが、予想通りにおもしろい映画だった。
幼い頃に両親を交通事故で亡くし、現在は足の不自由な叔母と暮らす映画狂の青年という設定がまずおもしろい。 そして孤独な彼が社会から疎外されることで次第に狂気の世界へと足を踏み入れていき、映画を真似た犯罪を犯すようになるまでがさまざまな映画のシーンを交えながら語られていく。 そうした語りのスタイルだけでもいち映画ファンとしては強くひかれるものがある。 ちなみに登場してくる映画の題名のわかるものだけをあげてみると、まずメインとなるのがジェイムズ・ギャグニー主演のギャング映画「白熱」。 この映画でジェイムズ・ギャグニー演じる冷酷非情なギャングの強さに主人公は強く憧れている。そして「白熱」の各場面が主人公の置かれた立場を暗示するかのように繰り返し何度も流される。 さらに「大アマゾンの半魚人」、「カサブランカ」、そして最初の殺人である叔母殺しの手本となる映画「死の接吻」である。 この映画でリチャード・ウィドマークが車椅子の女性を階段から突き落として殺す場面が出てくるが、まさにそれを再現するように主人公も車椅子の叔母を階段から突き落とす。 こうして最初の殺人に手を染めた主人公はドラキュラやミイラ男、さらには西部劇のガンマンといったさまざまな映画の登場人物になりきって、日頃恨みに思っている人間たちをつぎつぎに殺していく。 ただこの連続殺人に至る狂気の掘り下げがいまひとつ不足しているため、いささか物足りない。 主人公の暴走にスピード感が感じられないのもそのためだ。 だがそうしたマイナス面もそれほど気になるというわけではなく、まずまず許容範囲といったところではあるのだが。 他にも細部にいくつか文句を言いたくなるところはあるものの、とにかく独特の味わいをもった映画となっている。 犯罪映画という側面に加え、悲劇の青春という側面がこの映画に微妙な陰影を与えており、見終わった後にいささかの痛みが残る。 デニス・クリストファーがちょうど「ブレイキング・アウェイ」の陽気で脳天気な青春と裏返しの暗い青春像を好演しているのが強く印象に残る。 |
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●監督:ジョン・スタージェス ●原作:ジャック・ヒギンズ
●脚本:トム・マンキーウィッツ ●製作:ジャック・ワーナー/デビッド・ニーブンJr ●撮影:アンソニー・B・リッチモンド ●音楽:ラロ・シフリン ●出演:マイケル・ケイン/ドナルド・サザーランド/ロバート・デュバル ジェニー・アガター/ドナルド・プレゼンス/アンソニー・クエイル/ジーン・マーシュ 1977年アメリカ/イギリス作品
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名匠ジョン・スタージェス監督最後の作品である。原作はジャック・ヒギンズ。
とこうくれば、おのずと期待はふくらんでくる。 今から23年前の作品だが、戦争映画ということもあってか古さは感じさせない。 さらにチャーチル誘拐作戦という突飛なアイデアもここでは俄然現実味を帯びた話として伝わってくる。 この作戦を練るドイツ軍の責任者ラドル大佐を演じるのがロバート・デュバル、そして彼が選んだ作戦のリーダー、シュタイナ大佐を演じるのがマイケル・ケイン。 さらにもうひとり、この作戦を裏で支える工作員デブリンを演じているのがドナルド・サザーランドである。 どの俳優もまさにピタリと役柄にはまっており、3人が並ぶと自ずと映画の色合いも見えてくる。 渋く、重厚で、緊張感のある画面が期待されるところだが、まさに期待通りの物語が進行していくのである。 1943年9月、イタリー山中に監禁されていたムッソリーニの救出にドイツ軍は成功する。 これに勢いを得たドイツ軍は次なる作戦を指示することになる。 チャーチル誘拐作戦である。 作戦の最高責任者ラドル大佐はこの作戦遂行のリーダーとしてドイツ軍降下部隊のシュタイナ大佐を、さらに彼を裏から補佐する工作員にIRAの兵士デブリンを選任する。 こうして「イーグル作戦」と名付けられたチャーチル誘拐作戦が実行に移されることになり、デブリンは一足先にイギリス東海岸の村スタドリーへと潜入し、作戦の下準備にかかるのであった。 そして準備万端整ったところでポーランド軍に扮したスタイナー大佐以下16名がスタドリーの海岸に落下傘で舞いおりるのであった。 果たしてチャーチル誘拐作戦はどのように展開されていくのであろうか、そうした興味が緊張をはらんでふくらんでいくが、結局は歴史上の事実で明らかなようにこの作戦は成就されることなく幕を引くことになる。 だが、そこに至るまでの彼ら3人の男としての戦いぶりがこの映画最大の魅力として描かれるのだ。 望まぬ戦いであり、また思いがけないところから作戦が破綻していくが、そうしたなかにあってもけっして諦めず、自らの任務に忠実に従っていく彼らの姿にストイックな男の美学を感じるのは私ひとりだけではないだろう。 |
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●監督・脚本:ジョナサン・モストウ ●脚本:サム・モンゴメリー
●製作:ディノ・デ・ラウレンティス/マーサ・デ・ラウレンティス ●撮影:オリヴァー・ウッド ●美術:ウィリアム・ラッド・スキナー ●音楽:リチャード・マーヴィン ●出演:マシュー・マコノヒー/ビル・パクストン/ハーベイ・カイテル ジョン・ボン・ジョビ/デビッド・キース/ジェイク・ウェバー 2000年アメリカ作品
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●監督:スティーヴン・フリアーズ
●原作:マックス・エヴァンズ ●脚本:ウォロン・グリーン ●製作:ティム・ビーヴァン&エリック・フェルナー マーティン・スコセッシ&バーバラ・デ・フィーナ ●撮影:オリヴァー・ステイプルトン ●音楽:カーター・バーウェル ●出演:ウッディ・ハレルソン/ビリー・クラダップ/パトリシア・アークエット コール・ハウザー/ペネロペ・クルス/サム・エリオット 1998年アメリカ作品
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サム・ペキンパーが生前映画化を考えながら果たせなかった企画をマーティン・スコセッシがプロデュース、「マイ・ビューティフル・ランドレット」のスティーブン・フリアーズが監督して作り上げた作品である。
男が男として生きることが困難な時代にあえて伝統のカーボーイ魂を貫いて生きていこうとする男の姿を描いている。失われゆくものへの挽歌である。 これはペキンパーの「ケーブル・ホーグのバラード」とも共通するテーマだが、こちらは第二次世界大戦後のニューメキシコを舞台に、奔放な人妻モナにビートとビッグ・ボーイというふたりのカウボーイの友情をからませながら描いている。 ビッグ・ボーイをウディ・ハレルソン、モナをパトリシア・アークエット、ビートをビリー・クラダップが演じている。 物語は1930年代のニューメキシコ州。 両親を交通事故で失ったピートはたったひとりで広大な牧場を取り仕切っている。 ある日、手に負えない荒馬から落馬した彼の前にひとりのカーボーイが現れる。 同じハイロー・カントリーで牧場を営むビッグ・ボーイである。 彼はその荒馬をいとも簡単に手なずけるや見事に乗りこなしてしまう。 そして扱いに困っていたその馬をピートの言い値で買い取ることになる。 こうしてふたりの男の友情物語が始まることになる。 やがて第二次世界大戦が勃発、ビートとビッグ・ボーイもそれぞれ戦場へと旅立っていく。 そして戦争が終わり、ともに帰郷、再び牧場経営へと立ち戻るが、戦争を挟んで周囲の状況は著しく変化、近隣の牧場のほとんどは成り上がり者のジム・エド(サム・エリオット)によって買収されていたのである。 こうして牧場経営の合理化を進める新しい波と伝統的な経営を維持しようとする勢力の果てしない争いの火ぶたが切られることになる。 さらにその争いにジム・エドの手下レス(ジョン・ディール)の妻モナと彼女の妖しい魅力に惹かれるビート、そして彼女と不倫関係に陥るビッグ・ボーイとの三角関係や、ジム・エドの手下となったリトル・ボーイ(ビッグ・ボーイの弟)とビッグ・ボーイとの骨肉の争い、さらにはビートと恋人ジョセファの愛情問題などが複雑にからみあって運命の糸が紡がれる。 男同士の友情、誇り、男女の愛憎、新旧の対立、複雑に揺れ動く熱き想いが大西部の変わらぬ自然と変わり行く時代を背景に切々と語られていく。 最高!!こういう映画は大好きだ。映画ファンなら必見の映画である!! 2001/06/27
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●監督:ジョアン・チェン ●脚本:アリソン・バーネット
●製作総指揮:テッド・タンネバウム/ロン・ボズマン ●製作:ゲイリー・ルケーシ/エイミー・ロビンソン/トム・ローゼンバーグ ●撮影:クー・チャンウェイ ●衣装:キャロル・オーディッツ ●編集:ルビー・ヤン ●美術:マーク・フリードバーグ ●音楽:ガブリエル・ヤレド ●出演:リチャード・ギア/ウィノナ・ライダー/アンソニー・ラパグリア エレイン・ストリッチ/ヴェラ・ファミーガ/シェリー・ストリングフィールド 2000年アメリカ作品
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