キネマ旬報邦画ベストテン100作品データ NO.3
 
 
 
台風クラブ
 
●監督:相米慎二 ●脚本:加藤裕司  
●撮影:伊藤昭裕 ●音楽:三枝成章  
●出演:工藤夕貴/大西結花/三上祐一 
 紅林茂/松永敏行/寺田農/佐藤允 
 尾美としのり/三浦友和  
   
1985年東宝/ATG作品

 
 
 
 
楢山節考
 
 
●監督・脚本:木下恵介 ●原作:深沢七郎   
●撮影:楠田浩之 ●美術:伊藤熹朔 
●出演:田中絹代/高橋貞二/望月優子 
 市川団子/宮口精二/伊藤雄之助 
 東野英治郎/三津田健  
   
1958年松竹作品

 
 
 
 
竜馬暗殺
 
  
●監督:黒木和雄
●脚本:清水邦夫/田辺泰志 
●撮影:田村正毅 ●音楽:松村禎三  
●出演:原田芳雄/石橋蓮司/中川梨絵 
 松田優作/桃井かおり/粟津號 
 野呂圭介/田村亮/外波山文明  
   
1974年ATG作品

 幕末、京都で坂本竜馬が暗殺されるまでの最期の3日間を描いた作品である。 
 竜馬を原田芳雄、ともに斬殺される仲間、中岡慎太郎を石橋蓮司が演じている。 
 さらに竜馬を追う得体の知れない若者を松田優作が演じるといったぐあいで、強烈な個性のぶつかり合いが見ものである。 
 監督は黒木和雄、ドキュメンタリー出身の監督らしくこの映画もまるで幕末にカメラを持ち込んだかのような荒々しいドキュメンタリー・タッチで描かれている。 
 この映画の製作当時は、激しかった学生運動も次第に終息に向かいつつあった頃で、それだけにセクト間の争いはますます過激なものになり、血生臭い内ゲバ事件が頻発していた。 
 そうした時代背景がこの映画にも色濃く投影されているように思う。 
 黒木監督は後に原田芳雄、石橋蓮司を再び起用して「浪人街」を撮り、アウトサイダーとしての侍たちを描いているが、本作のほうがはるかにアナーキーで力強い。 
 やはり時代に後押しされたところがあるからにちがいない。
 
  
 
 
赤線地帯
 
  
●監督:溝口健二 ●脚本:成沢昌茂  
●撮影:宮川一夫 ●音楽:黛敏郎 ●美術:水谷浩   
●出演:京マチ子/若尾文子/木暮実千代 
 三益愛子/町田博子/川上康子 
 進藤英太郎/沢村貞子  
   
1956年大映東京作品

 
 
 
 
細雪
 
  
●監督・脚本:市川崑 ●原作:谷崎潤一郎  
●脚本:日高真也 ●美術:村木忍  
●撮影:長谷川清 
●音楽:大川新之助/渡辺俊幸  
●出演:佐久間良子/吉永小百合 
 古手川祐子/岸恵子/伊丹十三 
 石坂浩二/岸部一徳/桂小米朝  
   
1983年東宝作品

 市川崑と云えば、かつて大映在籍当時に文芸映画の傑作を連発していた時代があった。 
 1950年代の終わりから60年代にかけての頃で、夏目漱石、島崎藤村、大岡昇平、三島由紀夫、山崎豊子、幸田文といった錚々たる作家たちの作品を映画化している。 
 また本作の原作者である谷崎潤一郎の「鍵」もこの当時に映画化した1本で、独特の美意識に貫かれた傑作であった。 
 そうした数々の文芸映画の名作を生み出してきた市川崑が谷崎の代表作である「細雪」を映画化するとなると、当然、期待は大きくなる。 
 だが残念ながらここには往年の切れ味は見られない。 
 豪華キャストを並べ、衣装、美術に凝り、なかなかのレベルの映画であることは間違いないが、やはり昔の彼の映画を知るものとしてはいささか物足りなさが残ってしまう。 
 この映画に対する世間一般の評価が高いにも関わらず、いまひとつ胸に響いてくるものが少ない。 
 ただこの映画撮影当時が70歳近くの年齢であり、さらに80歳を越えた今なお映画を撮り続けているという事実にたいしては素直に敬服してしまうのだが。
 
  
 
 
 
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