蟻の街のマリア
 1958年松竹作品

監督: 五所平之助  製作: 加賀二郎  原作: 松井桃楼   
脚本: 長谷部慶治  撮影: 竹野治夫   
美術: 平川透徹  音楽: 芥川也寸志 
出演: 千之赫子/ 斎藤達雄/ 夏川静江/ 南原伸二 
 佐野周二/ 桜むつ子/ 三井弘次/ 多々良純 
 水原真知子/ 須賀不二夫/ 中村是好/ 星ひかる 
 永田靖/ 浜村純/ 丸山明宏/ 岩崎加根子/ 飯田蝶子 
 初井言栄/ エドワード・キーン/ ビル・ロス / 草香田鶴子 
 渡辺文雄/ 浮田左武郎/ 和田文夫/ 島田屯/ 松本克平

 浅草は隅田川近くに、かつて「蟻の街」と呼ばれるバタヤ街があった。 
 その街にある日、熱心なカトリック教徒の女性が人々の魂を救いたいと現れた。 
 「蟻の街」の住人たちは裕福な家庭の娘で、何不自由なく育った彼女の行動をはじめはただの気まぐれと思い、相手にしなかった。 
 だが、彼女の自らを犠牲にした熱意あふれる奉仕活動にしだいに心を開いていく。 
 やがて街の人々は彼女のことを「マリア」と呼ぶようになっていく。 
 当時マスコミを賑わした実話をもとに、映画化した作品である。 
 宝塚を退団した直後の千之赫子が主役の「マリア」を熱演、また美輪明宏(当時は丸山明宏)がこの作品で若き日の姿を見せている。 
 当時10歳の私はリアルタイムでこの映画を観ている。 
 そして「蟻の街」の若い女性が千之の手の指に割り箸を挟み、その上から力一杯握りしめるという方法で千之の偽善を暴こうと試みるシーンだけが、なぜか記憶に残っている。 
 そんな仕打ちにもけっして音を上げない千之の懸命さが子供心にもダイレクトに伝わってきたからなのかもしれない。 
<2005/1/2>
 
 
 
 
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