2010年8月19日
 
 
ゴールデンスランバー

 
 
2009年日本作品。  上映時間119分。 監督: 中村義洋 製作: 畠中達郎/島谷能成/百武弘二/キャサリン・キム 雨宮俊武/喜多埜裕明/春名慶/町田智子/大宮敏靖 プロデューサー: 宇田川寧/遠藤日登思/臼井央 エグゼクティブプロデューサー: 原田知明/市川南 ラインプロデューサー: 若林雄介 原作: 伊坂幸太郎 脚本:林民夫/鈴木謙一 撮影: 小松高志 美術: 磯見俊裕 編集: 阿部亙英 音楽: 斉藤和義 音楽プロデューサー: 安井輝 主題歌: 斉藤和義 『Golden Slumbers』 エンディングテーマ: 斉藤和義 『幸福な朝食 退屈な夕食』 VFXスーパーバイザー: 大萩真司 VFXプロデューサー: 篠田学 出演: 堺雅人/竹内結子/吉岡秀隆/劇団ひとり/柄本明/濱田岳/渋川清彦/ベンガル/大森南朋/貫地谷しほり/相武紗季/永島敏行/石丸謙二郎/ソニン/でんでん/木内みどり/竜雷太/伊東四朗/香川照之
 
原作は伊坂幸太郎、第5回本屋大賞を受賞した小説である。
何者かの謀略によって総理大臣暗殺の犯人に仕立て上げられた男が、さまざまな人の手助けを受けながら逃げ続ける、和製「逃亡者」といった内容の物語。
主演は堺雅人。
題名の「ゴールデンスランバー(Golden Slumbers)」はビートルズのアルバム『アビイ・ロード』に収録されたポール・マッカートニー作曲の曲名から採られたものである。
「アヒルと鴨のコインロッカー」ではボブ・ディランの「風に吹かれて」を、「フィッシュ・ストーリー」では同名の曲を、といったふうに、伊坂幸太郎の小説には音楽ネタが重要なモチーフとして採り上げられることが多いが、これもそのひとつ。
ポール・マッカートニーが険悪な状態に陥ったメンバーたちを仲直りさせたいという気持ちでこの曲を作ったというエピソードが作中で語られるが、それがこの逃亡劇の内容をうまく暗示している。
「無様な姿を晒してもいいから、とにかく逃げて、生きろ」という大学時代の友人である森田森吾の言葉どおりに必死に逃げ続ける主人公青柳雅春。
そして「僕に残ってる武器は人を信じることだけだから」という彼自身のセリフが示すように、大学時代の友人や恋人を始め、つぎつぎと彼を助ける人たちが現れる。
例によって曖昧模糊とした展開や数多く張られた伏線が、感動的なラストへと向かって収束していく。
青柳にとっての「黄金のまどろみ(ゴールデンスランバー)」とは、大学時代の仲間たちとの青春の日々のことだったにちがいない。
そのことを彼はこの逃亡劇のなかで再認識するのである。
映画を観た後、原作も読んでみたいという気持ちにさせられた。<2010/8/22>

 
 
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