2010年6月18日
 
 
沈まぬ太陽
 
 
2009年日本作品。  上映時間202分。 監督: 若松節朗 製作: 井上泰一 プロデューサー: 岡田和則/越智貞夫/井口喜一 エグゼクティブプロデューサー: 土川勉 製作総指揮: 角川歴彦 企画: 小林俊一 原作: 山崎豊子 『沈まぬ太陽』 脚本: 西岡琢也 撮影: 長沼六男 美術: 小川富美夫 編集: 新井孝夫 音楽: 住友紀人 音響効果: 柴崎憲治 エンディング曲: 福原美穂 『Cry No More』 出演: 渡辺謙/三浦友和/松雪泰子/鈴木京香/石坂浩二/香川照之/木村多江/清水美沙/鶴田真由/柏原崇/戸田恵梨香/大杉漣/西村雅彦/柴俊夫/風間トオル/山田辰夫/菅田俊/神山繁/草笛光子/小野武彦/矢島健一/品川徹/田中健/松下奈緒/宇津井健/小林稔侍/加藤剛
 
昨年度の日本アカデミー賞の作品賞を受賞した映画である。
経営破たんし現在再建中の日航をモデルにした、山崎豊子の小説の映画化作品である。
御巣鷹山日航機墜落事故から始まるこの映画は、その事故を招いた最大の原因は、日航(映画では国民航空)の企業体質にあるとする視点から描かれていく。
その中心となるのが渡辺謙演じる主人公恩地元である。
昭和30年代、彼は国民航空労働組合の委員長として経営陣と対立する。
そして会社側の報復人事として、僻地から僻地へと、10年間に及ぶ海外勤務を命じられることになる。
また多くの組合員たちが冷遇されるなか、副委員長だった行天(三浦友和)だけは仲間を裏切ることで出世の階段を登っていく。
その後やっと本社に戻った恩地は、御巣鷹山の墜落事故で遺族との交渉係を命じられる、といったストーリーである。
上映時間3時間22分、風格を備えた堂々たる大作である。
スケールの大きな内容に負けない映像化が行われている。
また御巣鷹山墜落事故の悲惨さも、迫力ある画面からダイレクトに伝わってくる。
人間ドラマとしての作りもソツがない。
だが、残念ながらそれ以上のものは伝わってこない。
高いレベルを維持してはいるが、そこに飛び抜けるような感動がない。
結局は類型的で平板な企業ドラマとしてのレベルだけで終わってしまったという感が強い。
しかしこうした骨太のドラマを作る困難さは、かなりのものだったのではないかと想像する。
画面の端々からも、それはじゅうぶんに伺える。
スタッフ、キャストの熱意が映像の力となって漲っているのが感じられる。
そういった意味では、これは2009年度を代表する映画であることは間違いがない。
また渡辺謙の演技は日本アカデミー主演男優賞に値する熱演であった。
こうしたスケールの大きな映画には、今や欠かせない俳優である。<2010/6/22>

 
 
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