2010年4月13日
 
 
色即ぜねれいしょん
 
 
 
2008年日本作品。  上映時間114分。 監督: 田口トモロヲ  プロデューサー: スージュン  エグゼクティブプロデューサー: 甲斐真樹  原作: みうらじゅん  『色即ぜねれいしょん』(光文社文庫刊) 脚本: 向井康介  撮影: 柴主高秀  美術: 丸尾知行  編集: 上野聡一  音楽: 大友良英  音響効果: 伊藤瑞樹  主題歌: 渡辺大知  『どうしようかな』/ 峯田和伸/ 岸田繁  VFXスーパーバイザー: 小田一生   出演: 渡辺大知/ 峯田和伸/ 岸田繁/ 堀ちえみ/ リリー・フランキー/ 臼田あさ美/ 石橋杏奈/ 森岡龍/ 森田直幸/ 古川雄弥/ 大西ユカリ/ 山本浩司/ 安藤サクラ/ 山田ゆき/ 大杉漣/ 宮藤官九郎/ 木村祐一/ 塩見三省
 
 青春とは、けっして輝かしい栄光に包まれたものではない。
いや、むしろ失敗や挫折の連続で、恥ずかしいものであり、情けないもの。
とくに男の子の場合は、その度合いが強いように思う。
この映画は1974年のそうした青春真っ只中にある、等身大の高校生を描いた物語。
普通の高校生のモヤモヤ感やドキドキ感が、おもしろおかしく描かれていて、思わず微苦笑してしまう。
こうした経験は、多かれ少なかれ誰しもが通ってくる道すじであるだけに、共感するところが多い。
主役を演じた渡辺大知がなかなかいい。
どちらかというと三枚目の彼が、物語が進んで行くうちにだんだんと魅力的に見えてくる。
そして最後に学園祭の舞台でギター片手に歌を唄う場面では、完全にノックアウトされてしまった。
彼は「黒猫チェルシー」というロックバンドのボーカルで、これが映画初出演だが、始めての演技とは思えない溌剌さで、まさにはまり役である。
映画が終わった後も、不思議な魅力に取り付かれてしまった。
その残像が、いつまでも消えないで残っている。
原作者みうらじゅんの高校時代を下敷きに、俳優の田口トモロヲが監督、このふたりは「アイデン&ティティ」に続くコンビである。
個性的なふたりがタッグを組んだ映画だが、変に個性的にならず、直球勝負をしているところが、好感がもてる。
なかなかいいコンビである。

 
 
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