2008年6月17日
 
 
犯人に告ぐ
 
 
 
2007年日本作品。  上映時間117分。 監督: 瀧本智行  原作: 雫井脩介  『犯人に告ぐ』  脚本: 福田靖  撮影: 柴主高秀  音楽: 池頼広  出演: 豊川悦司/ 石橋凌/ 小澤征悦/ 笹野高史/ 片岡礼子/ 井川遥 / 松田美由紀/ 崔洋一/ 石橋蓮司
 
 久しぶりに面白い刑事ドラマを観た。 
 雫井脩介のベストセラー小説を映画化した「犯人に告ぐ」がそれである。 
 主演の豊川悦司はこれが初の刑事役だそうだが、好演している。 
 6年前、幼児誘拐事件の指揮をとった刑事、巻島(豊川悦司)は、犯人を取り逃がし、誘拐された幼児は殺害されるという最悪の結果を招いてしまう。 
 事件で深い傷を負った彼はその責任を問われて地方へ左遷される。 
 そして6年後、その事件と似た連続幼児誘拐殺人事件が起き、彼が捜査の新しい責任者として警視庁に呼び戻される。 
 そしてテレビを介した「劇場型捜査」が開始される。 
 「劇場型捜査」とは耳慣れない言葉だが、いわゆる「劇場型犯罪」の向こうを張った捜査方法で、ここでは刑事、巻島がテレビの報道番組に出演して犯人に呼びかけるという形をとる。 
 というか、犯人を挑発するといったほうがいいかもしれない。 
 そういった方法をとることで手がかりがなく、行き詰った捜査の打開をはかろうとする。 
 そこに警察内部の問題、キャリアとノンキャリアの軋轢や所轄の縄張り争いといった問題がからみ合い、難しい捜査状況がさらに困難さを増してゆく。 
 そういった厳しい状況の中で、孤独に奮闘する巻島の姿がハードボイルドな味付けを施されて描かれていく。 
 さらに家庭をもつ彼のプレイベートにもカメラは踏み込んでゆくことで、ハードボイルドだけではない複雑さと厚みが加えられていく。 
 丹念に積み重ねられていく捜査状況がサスペンスたっぷりに描かれて、リアルな緊迫感が味わえる。 
 そこから現代社会が抱えもつ暗部の不気味さ、混迷の深さが画面から滲み出してくる。 
 久々に本格的サスペンス・ドラマを愉しんだ。 
<2008/06/17>

 
 
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