2008年6月13日
 
 
ALWAYS 続・三丁目の夕日
 
 
 
2007年日本作品。  上映時間146分。  監督/脚本/VFX: 山崎貴  製作: 三浦姫/ 亀井修/ 島谷能成/ 平井文宏/ 島本雄二/ 西垣慎一郎/ 大月昇/ 島村達雄/ 高野力  プロデューサー: 安藤親広/ 山際新平/ 高橋望  エグゼクティブプロデューサー: 阿部秀司/ 奥田誠治  原作: 西岸良平  脚本: 古沢良太  撮影: 柴崎幸三  美術: 上條安里  編集: 宮島竜治  音楽: 佐藤直紀  主題歌: BUMP OF CHICKEN  『花の名』  VFXディレクター: 渋谷紀世子  出演: 吉岡秀隆/ 堤真一/ 小雪/ 堀北真希/ もたいまさこ/ 三浦友和 (特別出演)/ 薬師丸ひろ子/ 須賀健太/ 小清水一揮/ マギー/ 温水洋一/ 神戸浩/ 飯田基祐/ ピエール瀧/ 小木茂光/ 小日向文世/ 吹石一恵/ 福士誠治/ 貫地谷しほり/ 藤本静/ 浅利陽介/ 小池彩夢/ 平田満/ 浅野和之/ 渡辺いっけい/ 手塚理美/ 上川隆也
 
 前作「ALWAYS 三丁目の夕日」から4ヶ月が経った昭和34年春の夕日町三丁目の物語である。 
 前作で昭和のなつかしい風景を再現したのと同様に今回もさまざまな昭和を再現している。 
 建設中だった東京タワーは無事完成、その全容を見せている。 
 さらに高速道路ができる前の日本橋、プロペラ機が飛ぶ羽田空港、数寄屋橋の日劇、そして特急「こだま」が走る東京駅などが見事に再現されている。 
 こういった風景を見て思うのは、当時の東京の空の広さだ。 
 いまでは高層ビルや高速道路で塞がれてしまった空が、あのころはこんなにも広々と広がっていたのだということに、改めて気づかされる。 
 そしてその広さは人々の心にもまちがいなく広がっていたに違いないのである。 
 今ほど窮屈ではなく、人々の心には広々とした青空と同じように、余裕があったのだ。 
 風景のタイムマシンに乗せられているだけではなく、心のタイムマシンにも乗せられて、われわれ観客は映画を観ているのである。 
  
 「鈴木オート」「茶川駄菓子店」を中心に描かれる三丁目の人々の生活風景は、今回もほのぼのとして居心地がいい。 
 いくぶん話をつめこめすぎの感はあるものの、この居心地のよさに、いつまでも浸っていたいと思わせられる。 
 そしてそういったエピソードのなかで話の中心になるのは、今回も茶川竜之介(吉岡秀隆)と淳之介(須賀健太)、そしてヒロミ(小雪)の物語である。 
 3人の幸せのために竜之介が一念発起、芥川賞を目指して猛然と小説を書き始める。 
 そしてその小説が芥川賞の最終候補に残る、といったストーリーが展開されていく。 
 彼は果たして芥川賞をとることができるのか、そしてそれはどんな小説なのか、大いに興味をそそられるところだが、それはラストまで明かされない。 
 そして、そのことが話の重要なキーポイントになっている。 
 その巧みな展開に、思わず泣かされてしまった。 
 続編にありがちなトーンダウンはなく、前作に変わらぬ感動を与えてくれたのである。 
<2008/06/13>

 
 
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