2005年9月21日
 
 
シンデレラマン
CINDERELLA MAN
 
 
2005年アメリカ作品。 上映時間144分。 監督/製作: ロン・ハワード 製作: ブライアン・グレイザー/ ペニー・マーシャル 製作総指揮: トッド・ハロウェル 原案: クリフ・ホリングワース 脚本: アキヴァ・ゴールズマン/ クリフ・ホリングワース 撮影: サルヴァトーレ・トチノ 衣装デザイン: ダニエル・オーランディ 編集: マイク・ヒル/ ダニエル・P・ハンリー 音楽: トーマス・ニューマン/プロダクションデザイナー: ウィン・トーマス 出演: ラッセル・クロウ/ レネー・ゼルウィガー/ ポール・ジアマッティ/ クレイグ・ビアーコ/ ブルース・マッギル/ パディ・コンシダイン/ コナー・プライス/ アリエル・ウォーラー/ パトリック・ルイス/ ロン・カナダ/ デヴィッド・ヒューバンド/ ローズマリー・デウィット/ リンダ・カッシュ/ ニコラス・キャンベル
 
 運に見放され続けた男にある日突然幸運が舞い込む。 
 それは勝てる見込みのないボクシングをするためにリングに立つというもので、咬ませ犬としての役割を果たすだけの試合であった。 
 だがそのたったいちどのチャンスをものにして彼はボクサーとして見事に復活する。 
 そんな男のシンデレラストーリーを描いたのが「シンデレマン」という映画である。 
 
 過去にボクサーとしての栄光をいちどは手にしたものの、ケガや不運によってすべてを失ってしまった男。 
 残されたものは家族だけ。その愛する家族のために彼は命を懸けて闘う。 
 実在のヘビー級ボクサー、ジェームス・J・ブラドックの実話を基にしたこの映画は「ロッキー」に「シービスケット」をプラスしたような物語だ。 
 アメリカ人好みのヒーローもの、逆転満塁ホームランの物語である。
 
 時代は大恐慌によって世界中が混乱した1930年代。 
 ボクシングしか能のなかったジェームス・J・ブラドックは仕事もなく、幼い子どもたちや妻を抱えて極貧の生活を送っている。 
 その貧しい生活の過酷さが克明に描かれる。 
 日雇いで安い賃金の港湾労働だけが唯一の生活の糧なのだが、それも競争が激しく、ほとんど仕事に就くことすらできない。 
 そして日々の食事代にも事欠き、安アパートの家賃も滞納、ついにはアパートの暖房さえも止められてしまう。 
 マイナス20度という極寒のなか、暖房のないアパートでは幼い子どもたちの命さえも危ぶまれる。 
 そんな厳しい生活がこれでもかというくらいつぎつぎと描かれるが、それが過酷であればあるほど、後のシンデレラストーリーが輝いて見えてくるわけで、監督のロン・ハワードも心得たもので、そこにかなりの力点を置いて、その過酷さを丁寧に描いている。 
 そして進退窮まったところで登場してくるたったひとつのチャンス。 
 もちろんそれはチャンスと呼べるほど簡単なものではない。 
 対戦相手はリング上で2人も殺しているという無敵のボクサー、現役のボクサーを退き、ボクシングから長年離れていたブラドックにとって勝つことはほとんど不可能に近い。 
 そして誰もが試合は一方的に簡単に終わってしまうものと考えた。 
 そんな大勢の思惑をどんな風に覆していくか、それがこの映画のクライマックスである。 
 現代のボクシングと違い、ほんとうの殴り合いのような戦いがリング上で繰り広げられる。 
 その迫力は本物のボクシングを見ているような臨場感がある。 
 その迫力と臨場感に、職を失った多くの労働者が応援するように、映画を見ているわれわれも思わず手に汗を握りながら応援してしまう。 
 逆転満塁ホームランの爽快感をたっぷりと味わえる映画である。 
<2007/12/23>

 
 
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