2005年6月13日
 
 
Ray/レイ
RAY
 
 
2004年アメリカ作品。 上映時間152分。 監督/製作/原案: テイラー・ハックフォード 製作: ハワード・ボールドウィン/ カレン・エリス・ボールドウィン/ スチュアート・ベンジャミン 製作総指揮: ウィリアム・J・イマーマン/ ジェイム・ラッカー・キング 脚本/原案: ジェームズ・L・ホワイト 撮影: パヴェル・エデルマン 編集: ポール・ハーシュ 音楽: レイ・チャールズ/ クレイグ・アームストロング 出演: ジェイミー・フォックス/ ケリー・ワシントン/ クリフトン・パウエル/ ハリー・レニックス/ リチャード・シフ/ アーンジャニュー・エリス/ シャロン・ウォーレン/ カーティス・アームストロング/ レジーナ・キング/ テレンス・ダッション・ハワード/ ラレンズ・テイト/ ボキーム・ウッドバイン
 
 2004年6月10日、レイ・チャールズが73歳で他界した。 
 その彼がデビューしてから最盛期を迎えるまでの軌跡を描いた伝記映画。 
 監督は「愛と青春の旅立ち」のテイラー・ハックフォード。 
 彼とレイ・チャールズの15年間にわたる交流と詳細なインタビューからこの作品は生まれた。 
 見所は何と言ってもレイ・チャールズを演じたジェイミー・フォックスの見事なそっくりぶりと熱演である。 
 彼はこの演技で黒人3人目となるアカデミー主演男優勝を獲得したが、これはまったく異論のないところである。 
 まるでレイ・チャールズ本人が乗り移ったかのような演技と演奏に酔いしれてしまった。 
 ドラマは1940年代に故郷ジョージアを旅立ち、ミュージシャンとしての成功を手にしていくプロセスが彼のヒット曲に乗せて描かれていくのだが、その成功の裏に隠された様々なエピソードが披露されていく。 
 その中心となるのが麻薬(ヘロイン)の耽溺と派手な女性関係、そして家族との関係。 
 そこにレイ・チャールズの人間的な側面を求めようとしているが、その奥底にあるのが、幼いころの弟の事故死とそれに続く失明というトラウマである。 
 その重圧と不安から逃れようとヘロインとセックスに溺れていくのだが、その掘り下げ方にいささか甘さが見られるのはこういった映画の性格上、致し方のないところなのかもしれない。 
 だがそういった不満もつぎつぎと描かれる演奏シーンの素晴らしさによって帳消しにされてしまう。 
 当時の時代風景を再現し、まるでレイ・チャールズ本人が演奏しているのではと錯覚してしまうシーンの数々には圧倒されてしまう。 
 それを見るだけでもこの映画を観る価値はじゅうぶんにある。 
 使用曲40数曲、ジャズ、リズム&ブルース、ロックンロール、ゴスペル、カントリー&ウエスタンと、「ソウルの神様」レイ・チャールズの多彩な音楽を心ゆくまで堪能できる映画である。 
 <2005/6/27>

 
 
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