2005年3月12日
 
 
ローレライ
 
 
 
2005年日本作品。 上映時間128分。監督: 樋口真嗣  製作: 亀山千広  プロデューサー: 臼井裕詞/ 市川南/ 甘木モリオ  製作総指揮: 島谷能成/ 関一由/ 千草宗一郎/ 大月俊倫  協力プロデューサー: 山田健一  原作: 福井晴敏  『終戦のローレライ』  脚本: 鈴木智  撮影: 佐光朗  美術: 清水剛  デザイン: 出渕裕  編集: 奥田浩史  音楽: 佐藤直紀  VFXスーパーバイザー: 佐藤敦紀/ 田中貴志  VFXプロデューサー: 大屋哲男  サウンド編集: 中村淳  企画協力: 中島かずき  照明: 渡邊孝一  装飾: 沢下和好  録音: 鶴巻仁  画コンテ協力: 庵野秀明  出演: 役所広司/ 妻夫木聡/ 柳葉敏郎/ 香椎由宇/ 石黒賢/ 佐藤隆太/ ピエール瀧/ KREVA/ 橋爪功/ 小野武彦/ 國村隼/ 鶴見辰吾/ 伊武雅刀/ 上川隆也/ 堤真一
 
 太平洋戦争末期を舞台に第3の原爆投下を阻止しようとする潜水艦アクション。
 原作は「亡国のイージス」で日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会賞を受賞した福井晴敏、彼が映画化を前提に考えていた構想をもとに小説化した「終戦のローレライ」が原作である。
 これを平成「ガメラ」シリーズの特撮監督、樋口真嗣が監督している。
 潜水艦映画といえばまず思い浮かぶのがドイツ映画の「Uボート」やアメリカ映画の「眼下の敵」、「クリムゾン・タイド」、「レッドオクトーバーを追え」、最近の映画では「U-571」、「K-19」といったところがある。
 潜水艦映画に外れナシとはよく言われることだが、確かにどの映画もおもしろく、緊迫した内容のものばかりである。
 これは閉じられた空間のなかで命がけの任務を遂行しなければならない潜水艦という特殊な環境が、濃密な人間関係やドラマを生み出しやすいからなのかもしれない。
 ではこの「ローレライ」はどうかといえば、ドラマとしての綻びや強引なエピソードがあるものの、まずは及第点といったところ。
 あまり細かいところを気にせずに観れば十分に楽しめるエンターテインメントになっている。
 潜水艦内部のセット、深海のリアルな再現、激しい戦闘場面といった映像は、日本の特撮もここまでできるのだ、ハリウッドに負けられないといった心意気を感じさせるものだ。
 日本の特撮ものにはどうしても作り物を意識させられるような安っぽさが目につくことが多いが、この映画ではその点はかなりクリアしていると言っていい。
 とにかくこの映画は基本的にはアニメや特撮ものの延長線上にある映画なのだ。
 リアルな戦争の現実を描こうとするのではなく、歴史にSF的要素を加味したうえで、潜水艦を使った海洋アクションをおもしろく作ろうと意図してできた映画なのである。
 そういった前提でこの映画は観るべきだ。
 艦長役の役所広司のかっこよさ、そしてそれを支える副艦長役の柳葉敏郎の人情味あふれる演技が印象に残る。
<2005/3/19>

 
 
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