2004年3月12日
 
 
ラブ・アクチュアリー 
LOVE ACTUALLY
 
 
2003年イギリス/アメリカ作品。上映時間 135分。監督/脚本/製作総指揮: リチャード・カーティス 製作: ティム・ビーヴァン/ エリック・フェルナー/ ダンカン・ケンワーシー 製作総指揮: モハメド・アル=ファイド 撮影: マイケル・コールター 編集: ニック・ムーア 音楽: クレイグ・アームストロング 出演: ヒュー・グラント/ リーアム・ニーソン/ コリン・ファース/ ローラ・リニー/ エマ・トンプソン/ アラン・リックマン/ キーラ・ナイトレイ/ ローワン・アトキンソン/ ロドリゴ・サントロ/ トーマス・サングスター/ マルティン・マカッチョン/ ビル・ナイ/ ハイケ・マカッシュ/ ビリー・ボブ・ソーントン/ マーティン・フリーマン
 
 クリスマスをはさんで19人の登場人物が織りなすさまざまな愛のかたちをイギリス映画らしいユーモアとウイットにくるんで描いた良質の作品。 
 評判の良さと今日が最終日ということであわてて映画館に駆けつけたが、期待に違わぬ内容に大満足。 
 登場人物の多さとそれぞれのエピソードが入り交じっていささか混乱をきたすのではという心配をよそにストーリーはうまく交通整理がされており、これが初監督とは思えぬ手際のよさである。 
 監督のリチャード・カーティスは「フォー・ウェディング」「ノッティングヒルの恋人」「ブリジット・ジョーンズの日記」の脚本家としてそのストーリーテラーぶりはすでに証明済みだが、監督としての才能もなみなみならぬものがある。 
 秘書に一目惚れして少年のように悩む独身の英国新首相、妻に先立たれ、義理の息子とふたりだけになってしまった中年男の悲しみと憂鬱、そしてその息子のかわいい初恋、親友の新妻を好きになってしまった青年の秘かな恋、言葉の通じないポルトガル人の娘に恋したミステリー作家の一途な愛、ポルノ映画で共演したふたりの男女の純情な愛、落ちぶれたロックスターと長年彼を支え続けたマネージャーの味わいのある友情、2年7ヶ月と3日間、同僚へ片思いをし続ける女性の孤独、こうしたいくつものエピソードが「All you need is love(愛こそはすべて)」、「ヒア・ウィズ・ミー」、「ジャンプ」といった心地よいメロディーの数々にのせられて重層的に描かれていく。 
 みんなそれぞれに愛に悩み、苦しみ、そして戸惑う。 
 だがそれはいつかは決着をつけなければならないもの。 
 そして彼らはクリスマスだからというなかば強引な理由によって自らを奮い立たせて愛を告白する。 
 それがこの映画のクライマックスである。 
 その一途さに胸が熱くなる。 
 どこにでもあるような平凡な愛、いちどは経験したことがあるような愛だからこそ誰もが素直に共感できる。 
 人生はままならないもの、だがそんな人生も愛があるからこそ豊かなものになる、そんな思いを品良くさらりと等身大に描いている。 
 そして私達の身近にもほんとうはそうした愛がたくさん満ちあふれているのだということを気づかせてくれるのだ。 
 「ラブ・アクチュアリー(Love actually is all around)」・・・・・・世界は愛で溢れている。 
 笑いと涙でハッピーな気分にさせてくれる映画である。 
<2004/03/15>

 
 
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